Unearthly Trance - Electrocution

Electrocution (Dig)

Electrocution (Dig)

既に彼らはアンダーグランドの頂点を極めた数少ないバンドたち(Neurosis、Isis、Today Is The Day、Convergeなど)と同等に位置すると考えて良いだろう。
既に前作「The Trident」でそのポテンシャルは感じていたが、これを聞いて確信した。


圧倒的なリフの壁に包まれ、空間は隙間なく埋め尽くされる。
しかし、それでもアンビエント成分を背後に配置して、更なる広がりを描き出している。
逃げ場はなく、全神経が震えだす。
ドゥームにしては鋭すぎるサウンドも、鈍った脳髄を叩き起こすのに一役買っているようだ。



しかし、よくもまぁ、ここまで怨念だけで音楽が作れるなと感心する。
今回のジャケットの色は黒だが、確かにその通りドロドロだ。
向こう側が一切見えない漆黒。
闇が覆いかぶさってくる黒さではなく、黒の世界に放り込まれる。



2008年最高の1枚候補。